アラサー社会人から始めるスピードキューブ
おはこんばんちわ。幸地です。
この記事は Speedcubing Advent Calendar 2022 15日目の記事です。
昨日はあっきさんの「RouxじゃなくてLou|あっき|note」でした。
明日はShuhei Omura444さんの「WCA大会の集計をいくつか」です。
この記事では社会人からスピードキューブを始めた自分がどのようにキューブに向き合い、取り組んでいるのかを自分の記録もかねて書いていきたいと思います。
技術的な記述はほとんどないのでそういう内容を楽しみにしていた方はすみません。
スピードキューブを始めたきっかけ
タイトルの通り僕がスピードキューブを始めたのは26歳のとき、社会人も8年目になってからです。
きっかけはよくある話で、好きな漫画の一つである松本大洋の「ピンポン」を読み返していた時に作中で主人公がルービックキューブを解く描写を見て「大人になった今ならルービックキューブを解けるのかな」と思ったのが始まりです。
そこから解法を調べ、スピードキューブという界隈を知り、キューブに夢中になります。
半年ほど経ったころに初めてのWCA大会にも参加し、もっと速くなりたいという気持ちを強くしますが、このときはまだ漠然と思っていただけでした。
メガミンクスを始める
キューブを始めて1年半ほど経ち2020年8月ごろ3のタイムが15秒くらいで伸び悩んでおり、気分転換に新しい競技を始めようと思いメガミンクスを手に取ります。
Twitterで有識者に解法を教えてもらいながら初めて揃えたときは「存在しないパーツを探すだけの苦しいパズル…?」と思いましたが、慣れてくるとパーツが見つかるようになります。
永遠に続くF2Lパートも、繰り返し作業に黙々と取り組むのが好きな僕にとっては相性が良いと感じられました。
(Twitterのスクショなど貼りたかったけど準備が間に合わず、すみません…)
そしてメガミンクスのタイムが約90秒くらいになったとき「この競技で速くなりたい」という気持ちが芽生えはじめました。
(自分の好きな趣味や競技を自覚できる瞬間はいつも嬉しいものですね)
自分の要素や環境
「メガミンクスが速くなりたい」という目標が見つかったのはいいものの、メガに限らず僕はキューブを通してずっと考えていることがありました。
・キューブを始めた年齢が遅かったこと
身の回りの速い人たちは10代からキューブを始めている人が多く、この年齢から始めた自分はどこまで速くなれるのかをずっと考えています。
特に瞬発力です、TPSや判断力、動体視力などは若いときの経験が大きく影響する部分なので、この点に関しては早くからキューブを始めた人へ羨望の気持ちがあります。
このころはタイムが伸び悩み始めた時期でもあり、余計にそういう思いを強くしていました(考えても仕方のないことですが…)
・仕事中心の生活のため練習時間に限りがあること
会社の文化にもよりますがアラサー社会人(独身)な僕は働き盛りで、自分で言うのもなんですが割と仕事中心の生活を送っていると思います。社会人や学生などに限らず忙しい人はたくさんいると思いますが、僕の基本的な生活リズムは下図のようになっています。
ここにメガの練習を本格的に入れ込もうとした場合、何かを犠牲にしなければなりません。後述しますが僕が犠牲にしたのは「生活」です。
・ほかにも趣味があること
キューブも大好きですが、他にも趣味がたくさんあります。
キャンプ/美術鑑賞/映画鑑賞/ゲーム/アニメ/飲みに行く…
これら以外にもやりたいことはたくさんありますが、身体は一つしかありません。
今回は深堀しませんがこれらも自分の時間を大きく構成する要素です。
練習への取り組み
前述したような理由や諦観の念から、この先練習を積んでも自分が目指すレベルに達することはできないかもしれませんが、それが練習しないこととイコールにはなりません。では、どのように練習をしていったのかを書いていきます。
・練習時間の確保
なんにせよ練習する時間がないと始まらないので、時間を確保するために1日の行動をえいやっと見直します。するとこうなります。
睡眠時間と昼休みを削ることで朝と昼に最低でも2時間は練習することができますね!
夜も仕事が早く終われば練習できるぞ!生活のことは知らん!!
ひとまずこれで安心です。
・練習内容
練習時間が確保できたら次は何をやっていくかです。
僕はメガのことが何もわかりません。90秒にいたるまで基礎的な手順は覚えましたが、それ以上の知識はなく、また周りにメガをメインでやっている人もおらず現状取り組み方すらわからない状態でした。
では何をするか、「まずは10000ソルブ」することにします。
10000時間の法則ではないですが、3でsub20したときも大体10000ソルブくらいかかった経験からまずはパズルに慣れるまで続けてみようと考えました。
ここから約1年かけて10000ソルブするのですが、さすがにただ回しているだけではなく情報を集めたり、趣向をこらした練習にも取り組んでみます。
やったことを下記に列挙します。
基本手順の習得
・Cube Skills Megaminx 4Look Last Layer
タイトル通りCube Skillsの4Look LLの基本手順ですCP手順以外はほとんどこのページで覚えました。
CP手順とEP手順をどこで覚えたか失念してしまったのですが、ほとんどこの手順表と同じものを使っています。後にPLLを覚えるときもこの手順表をメインに練習しました。
練習方法
・ゆっくり回し
計測せず短手数の処理や最短の指使いを探したり、先読みを意識して行います。
・パートのみの練習
1ソルブが長いのでF2Lだけの計測やCStimerの機能でLast2Faceの練習を行いました。
・Megaminx PLL trainer の活用
PLL手順を増やした時に用いました。
tipsなど
・Megaminx S2Lの解法について | Cube Voyage
S2Lの揃え方についての考え方を解説してくれています。
結構最初期のタイムが2分前後のときにS2Lの揃え方を調べて見つけたページで、僕の最初のS2Lはこの記事内で紹介されている[セパレート型]を使っていましたが、同じく記事内にある[F2Lブロック型]がトップキューバ―が使っている解法だということですぐに乗り換えました。
NR保持者らいひーくんによる2018年のアドカレの際に発表された動画です。僕のバイブルです、穴が開くほど見ました。どうしたらいいかわからなくなったとき何回でも見ましょう。
他にもありますがこの辺で。
モチベーションの維持
前述した練習に取り組んでいる間に当初目標としていた「まず10000ソルブ」はどこへやら、いつのまにか約2年の時が経ち2022年7月、累計ソルブ数は25000ほどとなっていました。タイムはao100でsub60を達成しています。
この2年の間にメガミンクス競技が予定された大会は日本国内では開催されておらず、周りからは「大会がないのにずっとメガをやっている人」と認知され、挙句の果てには「存在しないPLLを唱えている人」とまで言われたりしていました。
この間どのようにしてモチベーションを保っていたのか自分なりに思い返します。
・練習時間のルーティン化
2年の間に仕事面でも変化があり現在は自分の社会人生活史上最悪の仕事へアサインされていますが前述したように生活の一部に練習時間を組むことにより毎日同じ時間に同じだけ練習することができたのが一番大きな要因です。
仕事やプライベートが乱れても練習している時間だけは自分のものです。これはキューブにも仕事にも良い面があると感じています。
・中長期的な目標設定と達成感
当時勢いで脳筋的に設定した「まずは10000ソルブ」でしたが、結果としては中期的な目標となり10000ソルブ達成することで「ao100=sub60」が現実的な長期目標として成立しました。近頃は僕の周りで数カ月メガを練習した人がどんどん自分を追い抜いていくことに焦りを感じることもありますが、自分は着実に成長していると実感できることで憂いなく前に進むことができます。
先日のWCA大会で結果を残せたこともとても嬉しく、更なるモチベーションとなりました。
・キューブは楽しい
単純にキューブは楽しいです。イベントなどでキューバーと会うだけで、周りがメガミンクスをやっていなくても刺激を貰いモチベーションの助けになります。
また、前述しましたが僕はやはり繰り返し作業が苦にならないタイプのようで、2年たった今でもずっとメガミンクスが楽しいです。3などの立方体も以前より好きになりました。
身体が資本!今後の目標と課題
キューブに関する目標は「Mega ao100=sub50」です。
今まで以上に時間はかかるでしょうが続けていくつもりです。
私生活での目標は疎かにし過ぎた生活を取り戻すことです。
この2年間、練習時間を確保するために生活(主に食生活)を犠牲にしたことにより練習時間に加えて腎臓に石を生成(尿管結石)する身体になってしまったため、練習時間を確保しつつ生活も頑張りたいです。みなさんは腎臓を大切にしてね…
それでは記事はこの辺で終わりにしたいと思います。
みなさんご安全に、スピードキューブを楽しみましょう。
※締め切り直前に一気に書き上げた記事なので読みづらい点が多くありすみません。